ここから本文になります。
デング熱対策法虫よけ剤の効果的な使い方
虫よけ剤は効果的に使いましょう。夏場のポイントをまとめました。
虫よけ剤の効果的な使い方:夏は2~3時間ごとに、こまめな塗り直しを!
虫よけ剤の効果的な使い方は、よく広げ、こまめに塗り直しをすることです。日焼け止めのUV剤を併用するときは、必ず最後に虫よけ剤を使いましょう。
① 虫よけ剤は
噴霧後に塗り広げる
スプレータイプのものは、噴霧したあとに、手できちんと皮膚に塗布するとより効果が高まる。
② 夏は2~3時間ごとに
塗り直しを
特に汗をかく夏は、せっかく虫よけ剤を塗布しても、汗と共に流れ落ちてしまう。2~3時間ごとのこまめな塗り直しが大切。
③ UV剤の後に
虫よけ剤が鉄則
UV剤と併用する場合は、必ず虫よけ剤を一番最後に使用すること。虫よけ剤の上からUV剤を重ね塗ると、効果が弱まる可能性もあるので注意が必要。
-デング熱対策法 虫よけ剤の効果的な使い方-
虫よけ剤を塗り残しやすい部位について調べてみました。
意外な盲点?! 塗り残し部位・4つのポイント
せっかく虫よけ剤を使っているのに、うっかり塗り残した部分を蚊に刺されてしまう人も少なくないようです。そこで、よく塗り残されがちな部位がどこか調べてみました。
虫よけ剤の成分は噴霧しても目に見えないため、今回は虫よけ剤に見立てた、暗闇で光る蛍光塗料を使用。いつも虫よけ剤を使うように、身体に噴霧後、塗り広げてもらい、ブラックライトできちんと虫よけ剤が身体に塗られているかチェックしました。
全体的にまんべんなく塗り広げていたものの、主に4つの部位が塗り残されていることがわかりました。その部位は、首の横、二の腕の外側、ひざの後ろ側、くるぶしの4つです。例えば首は、前後は塗られていましたが、横の部分までは意識が回らなかったようです。このように、きちんと塗っているつもりでも、見落としがちな塗り残しがあります。使用する際には、4つのポイントにも気をつけて、きちんと使用するようにしましょう。
虫除け剤は自分ではきちんと塗ったつもりでも、無意識に塗り残しが生じやすいので注意が必要です。塗り残し部位があると、蚊に刺されやすくなる可能性が高まります。
今回の結果で特に注目したいのが、「首の横」と「ひざ裏」です。塗りにくく、塗り残しの盲点となっているこの二か所は、蚊に刺されやすい部位でもあります。首の横からアゴ周り(下顎部(かがくぶ)含む)は頚動脈(けいどうみゃく)が走っており、身体の中でも体温が高い部位です。そのため、比較的温かいものに反応する蚊が寄りやすく、注意が必要なのです。
また「ひざ裏」は汗をかきやすい部位なので、たとえきちんと塗ることができていても、時間が経てば汗で流れてしまいます。こまめに虫よけ剤を塗り直すことで、虫刺されを防ぎましょう。
馬場 直子(ばば なおこ)先生
神奈川県立こども医療センター 皮膚科部長
滋賀医科大学医学部卒業。横浜市立大学皮膚科講師を経て、1994年神奈川県立こども医療センター皮膚科医長、 2002年より現職。横浜市立大学皮膚科非常勤講師を兼務。日本皮膚科学会 、日本小児皮膚科学会、日本臨床皮膚科学会会員。
蚊に一番刺されやすいのが小さな子供です。
子供に対する虫よけ対策のポイントをまとめました。
子供への対策
子供は体温が高い上に、露出部も多いので、蚊は好んで子供を刺します。虫刺されを予防するためには、昼間だけでなく、虫が活動する朝夕(朝6時~8時くらい、夕方は5時以降)も予防意識を持つことが大切です。外出するときは、大人同様に、長袖・長ズボンを着用し、肌の露出をなるべく少なくします。夏場は、汗を吸い取りやすく、通気性の良い木綿などの素材の服を選ぶのが良いでしょう。併せて虫よけ剤も使用しましょう。まずは自分の手に虫よけ剤を噴霧した上で、お子さんの肌の露出部分に塗りましょう。特に、耳の周りは塗り忘れが多いので注意が必要です。耳は皮膚温度が高く、刺されやすい盲点でもあります。またおでかけの際は、半分水を入れて凍らせたペットボトルの持参がおすすめです。万が一刺された時には応急処置として、凍っている部分で患部を冷やすのに使うことができます。また、飲み水や熱中症対策にも活用できます。